「ArtTherapy」実践体験

大湊幸秀

 

 パリ高齢者施設 ”芸術家の館” でおこなわれていました「Art Therapy」の実践体験研修会を行いました。

 参加された方々には、色鉛筆や水彩絵の具などの絵画用具を用意していただき、モーツアルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」A3の楽譜上に自由に絵画していただきました。

工藤 マリ(札幌市在住)

 まず、‘モーツァルトの楽譜の上に絵を描く’と云う驚きと戸惑いあり。しかも二枚も!?

 何から、そしてどこから描き始めたらいいものか・・・。迷ったあげく、最初に描いたのは虹。次に再び虹そして雲→鳥→海→魚→ここで本当は太陽を描きたかったのですが、丁 度いいスペースがなく、仕方なく自画像を描きました。

 自画像のまわりに光の色をつけて、自分を太陽がわりに・・・。自分が太陽のようになって、まわりを温めることが出来たら~という願いを込めて。ほぼあとづけですが(^_^;)

 二枚目は、墨で文字だけにしてモノトーンにするつもりでしたが、結局、文字(楽→笑→喜→幸)のあとに木→花→猫まで付け加え、色まで何色かつけてしまいました。

 こうして描いたものを挙げてみると、皆自分の好きなものばかり。あとから見て、楽しい気持ちになれるものがいいなぁ、そんな思いもあったような気がします。

 根が暗いからなのか、根が明るいせいなのか、自己分析出来ませんが、多分とにかく現在‘前向き’であることには違いないと、とりあえず自分に診断を下したい(?)と思います。

 

 真っ白な画用紙に描くよりも緊張が和らぎ、何となくフワフワした優しい気持ちで描けたような気がします。多分、沢山の音符♫たちが柔らかいクッションとなってくれたのかも知れません。ただ、子供の頃にピアノを習っていたことを思い出し、楽譜の上に何だかイタズラ書きをしているようで、少し気が引けるような思いもありました。

 でも、描いているうちにだんだん遊び心も出てきて、次は何を描こうとワクワク感に変わっていました。

 

 現在勤務している施設の活動で書道があり、利用者さんにお手本の上に半紙を重ねて書いてもらっていますが、それでもそれぞれの個性が出ます。塗り絵もしかり。まして絵画であればもっと個性が現れるものなんだろうなぁと改めて思いました。

 

 ‘モーツァルトを聴きながら、モーツァルトの楽譜の上に絵を描く’なんて、何て贅沢な時間でしょう。その傍らにワインがあったら・・・おっと、これは先生のパリ報告会の映像のせいですね。(サブリミナル効果抜群にあり。)

   貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。楽しかったです。

西山康子(江別市在住)

 私が、乳癌になってからの生きるモットーは、ストレスになる事はしない・・・。言い換えると、したくない事はせず、したいと思う事だけ楽しんで行う・・・。すごくわがままな、この生き方で、癌の手術から10年、無事再発転移なしで過ごしてくることができました。

 でも今度の研修会では、ワークショップの中で絵を描くみたいで、内心“えーー私絵苦手だなあ。困ったなあ。不安だなあ。”と気乗りしない、重い心で研修会を向かえました。

・・・と言うのも、私は幼稚園の時には 白い画用紙に点も描けないほど絵が苦手で、いつも上から先生に手を添えてもらって、泣きながら、描きだしている状態の子でした。今思えば心の問題だったのかもしれませんが・・・。

 

 そしていよいよワークショップ・・、絵を描かなければならない恐怖の時間“描けなかったらどうしよう・・・”。でも実際に行ってみると、白い画用紙ではなく、楽譜の上だったので圧迫感が無く、自分の描き間違いが目立たなく、音符と一緒に流れていくような、楽な気持ちで描きだせました。また楽譜の曲がBGMに流れているので、画用紙を超えて、今居る空間全体が、一つの世界になっていて、いつも初めの一歩が苦手な私にも、とてもイメージしやすく、わりとスムーズに描き始める事ができました。

 

 別に、大きさとか形とか、正確にとかの縛りが無く、実際にありえない組み合わせOKだったので、自分の描きたいものを、能力の範囲で描けたので、こんなに楽な気持ちで描けたのは生まれて初めてでした。

 気づいたら、アイネ・クライネの曲にドンドン背中を押されて、自分の居たい場所へせきたてられ、家の庭から空へ、朝から晩まで一日中飛び回っていました。宇宙にまで行ってしまいました・・・私。

 

 モーツアルトさんこんな曲を作るなんて、もしかして血圧高い人だったのかなー?と考えつつ、苦手な絵をここまでストレス無く描かせるなんて、音楽の力ってすごい!!と完成した自分の絵を見て思う毎日です。

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岡田祐子(旭川市在住)

 モーツァルトの楽譜に好きなように絵を描くなんて初めてのことで、ワクワクしました。

 でも自画像入で自由に描こうと言われても、何を書いていいのやらで戸惑いなかなか筆が進みませんでした。

 楽譜というと読んで演奏する本という固定概念がありましたが、そこにとらわれず自由に自分の気持ちや考えを表現する紙という考えが何とも面白い考えでとっても楽しいなと思いました。

 絵を描くこと以外にも何かを包んだり、小物を作ったりとまだまだ色んな事もできそうです。

 そうやって何にでも変身できる楽譜はそれだけでも芸術の一つでもあり、その上に自由にへんてこな絵を描いても許してくれるという自由さはすごい考えでもあり、まだまだ世界にはたくさんの楽しい事を教えてくれる材料がたくさんありそうでなんだか想像するだけでもワクワクしてきます。

 自由に表現するのって簡単なようで難しかったけれど、それ以上に楽しく、参加された皆さんの絵は遊び心がありとっても面白かったで~す!

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池下美智代(栗山町在住)

 どんなことが始まるんだろう!!

 とワクワクしながら筆を握り考えていると心地のよい音楽が耳から入り自然に自分が心に残っている思いや感情が絵や色をとおして表れる事がわかりました。

 完成品を展示し、遠くから見てみると、その人の人柄が絵を通して表れるんだな~と感じられました。

 何を思っているのか・何を大切にしてるのか・何に迷っているのかなど…言葉や態度以外にも絵を通して感じる事が出来るんだな~と短い時間の中で学びました。 良い体験が出来てとても楽しかったです。

渡邊雅恵(旭川市在住)

 アート療法を実践してみて、モーツァルトの楽譜に絵を描くなど、想像出来ない事でした。やはり、パリは、日本とは違って、形にとらわれない感性があるのだと感じました。

 自分を描くという機会もなかなかない事です。絵の才能がもう少しあれば、芸術性のある作品になるのだろうと思います。

 モーツァルトの曲と、楽譜と視覚と聴覚の情報から,不思議と色彩が思い浮かびました。いつの間にか集中して描いていました。

 無の状態になるというのも、セラピーの目的となるのかもしれません。

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